1億円レーサーの誕生を願って創設された「ボートレース・グランプリ」のこれまで
ボート界の一年を締めくくる
年末になると各界で一年を締めくくるイベントが実施されますが、ボート界も例外ではありません。
ボートレースファンはもちろんですが、その他の人も注目する一戦となるのがボートレース・グランプリです。
ボートレース・グランプリは、1億円レーサーの誕生を願って創設されたもので、1986年からスタートしました。
当時の日本はバブル景気に湧いていた時期でもあることから、日本全体が潤っていた時期と重なっています。
公営競技でも1億円レーサーを誕生させるべく始まった第一回大会では彦坂郁雄さんが優勝を飾りました。
ここでは多くの人が注目するボートレース・グランプリが歩んできた道のりを振り返ってみましょう。
ボートレース・グランプリのこれまで
記念すべき第一回大会が開催されたのは住之江で、当時の優勝賞金は3千万円でした。
この時優勝をした彦坂郁雄さんは「艇王」とも呼ばれるほど高い実力を持ち、数々のレースで優勝経験がある方でした。
競艇界では知らない人はいないと言っても良いほどの方でしたが、現役から突然引退して第一線から退いた経験の持ち主です。
その後、優勝賞金は3300万円、4千万円と徐々にアップしていき、第12回大会の1997年からは1億円になっています。
ボートレース・グランプリが最も多く開催されているのは住之江で、他には平和島や戸田、福岡でも開催されています。
第1回から28回までは獲得賞金ランク上位12人までの人がレースに参加していましたが、第29回からは18人まで参加できるようになったことで参加条件が変更されています。
まずトライアル1stではランキング7位から18位までの人が2戦することで6名勝ち上がってきます。
更に2ndではトップ6位までと、勝ち上がってきた6名で3戦するという2ステージ制になっています。
過去の激戦
これまでにグランプリでは様々な激戦が繰り広げられていましたが、今でも伝説的な激戦となっているのが、第10回の植木通彦さんと中道善博さんによるデッドヒート戦です。
この時のレースは今でもファンの間で歴史に残るレースとして語り継がれるほどの激戦でした。
両者が何度も抜き、抜かれというレースを繰り広げた結果、見事勝利を収めたのが植木さんでした。
植木さんは翌年の第11回でも優勝をしています。
複数優勝経験がある方が参加するレース展開は予想が難しいことから、たくさんの人が注目することになります。
その年のボートレースの総決算といえるので要チェックです。
クイーンズクライマックスもお見逃しなく!
女子レースの人気により2012年から創設されているクイーンズクライマックスにも注目してください。
まだ歴史が浅い大会ですが、女性でも男性に負けないような迫力のあるレース展開が予想されることから男性ファンも待ち望む大会となっています。